ある日、駅前の通りを見上げたら
角の生えた牛が看板から街に向けて
威嚇のポーズをとっていた。

金融ビッグバンは、
私のところに牛の看板になってやってきた。

たしか、日本の証券会社の名前が大きく漢字で
書いてあった場所だ。

あの時、人前で、大人だって涙を流して
謝るような事があるのだと思った。

牛の看板の、本当の背景の色がどうしても
思い出せない。
私は下を向いて歩いていたもので
20年経った頭の中で背景がレンガ色にぼやけている